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2017年の銀行カードローン過剰融資問題と自主規制の流れ/まとめ保存版

更新日:

銀行のカードローンが審査や広告に対して自主規制を強化する流れになっています。

2017年4月にメガバンク3行はカードローンの自主規制強化を発表し、その動きにネット銀行や地方銀行も追随するようになっています。

銀行系カードローンの自主規制強化はなぜ起きたのか、今後の展望はどうなるのでしょうか?

Contents

銀行カードローンが増加してきた流れ

銀行系カードローンの過剰融資が社会問題化しています。銀行系カードローンが社会問題化した背景には何があったのでしょうか?

貸金業法によって総量規制導入へ

2010年、貸金業法が改正され完全施行されました。

2000年代初頭というのは、まさに消費者金融の黄金期。テレビをつければ消費者金融のCMで、消費者金融のCMに登場したチワワがブームになるようなことすらありました。

その一方、消費者金融からの借りすぎによる自己破産や債務整理、過剰な取り立てによる自殺や家庭崩壊なども多発し、消費者金融からの借りすぎは社会問題化していました。

そんな中、政府は貸金業法を改正しました。
2010年完全施行された改正貸金業法では主に以下の規制がなされました。
①総量規制の導入
②収入確認の実施
③悪質な取り立ての禁止
④専業主婦(夫)への融資への規制強化

①総量規制とはすべての貸金業者からの借入の合計額が年収の3分の1を超えることはできないという規制です。
②1度に50万円を超える借入を行う場合または、他社からの借入額との合計で100万円を超える借入を行う場合には源泉徴収票などの収入証明書の提出が必要になるという決まりです。
③深夜や会社への訪問など、悪質な取り立てを禁止しました。
④本人に収入がなく配偶者の収入で生活している専業主婦(夫)が融資を申し込む際には、配偶者の同意と、配偶者の収入証明書が必要となること。また、夫婦合わせて夫(妻)の年収の3分の1までしか貸金業者全体の総額で融資を受けることができないという規制です。

これらの規制によって、消費者金融の融資量は激減します。

2006年の消費者金融全体の融資量は約17兆円でしたが、2015年には4兆4千億円と4分の1になりました。

消費者金融の淘汰も進み、2006年には12,000社あった消費者金融が2015年には2,000社弱にまで減少しています。

これによって、消費者金融からの多重債務に苦しむ人は確かに少なくなりました。

自己破産件数も2003年の約25万件から約5万件の5分の1に減少し、多額の借金に苦しむ多重債務問題は貸金業法改正によって解決したかに見えました。

カードローン利用者は貸金業者から銀行へ

総量規制はあくまでも民間の貸金業者を対象とした法律で、預金業務も行う銀行をはじめとした金融機関を規制対象としていません。

つまり銀行は上記の総量規制や収入確認や専業主婦への貸付については何の規制もかけられていません。

銀行は金融庁の厳しい監督のもとに業務を行っていることや、自主的に審査ノウハウも持っていることから規制をかける必要はないという判断でした。

しかし、貸金業法によって消費者金融をはじめとした貸金業者から融資を受けられなくなった消費者の借入先は消費者金融から銀行系カードローンへと流れています。

消費者金融と銀行が一体化

貸金業法完全施行、グレーゾーン金利廃止、過払い金請求などによって消費者金融の淘汰が相次ぎ、今やほとんどの大手消費者金融は銀行傘下となっています。

また、銀行系カードローンの保証会社の多くは消費者金融です。

消費者金融は自社では総量規制によって融資量が限られているため、銀行系カードローンの保証という形で間接的に融資を行っているといっても過言ではありません。

銀行にとって、保証会社の保証さえつけばリスクはゼロであるため、実質的に銀行系カードローンの審査を行っているのは保証会社である消費者金融です。

実際に、銀行に審査ノウハウをもたらしているのは消費者金融で、銀行系カードローンの商品策定のプロセスにも消費者金融がかなりかかわっているといわれています。

このように、独自で生きるのが難しくなった消費者金融とカードローンの高収益を得たい銀行が一体となって銀行系カードローンの融資量を拡大してきたという背景も存在します。

2015年に銀行が消費者金融逆転

改正貸金業法完全施行によって消費者金融の融資量は激減しました。しかしその一方、銀行系カードローンの融資量は増加の一途をたどっています。

実際に、2011年で3兆4千億円あった銀行系カードローンの融資量は2016年末には5兆4千億円と1.6倍に伸ばしています。

2015年度末の銀行系消費者ローンの融資残高は5兆1227億円、一方同年度末消費者金融の融資残高は5兆1150億円と逆転しました。2016年度末では銀行5兆4千億円に対して消費者金融4兆4千億円ですのでさらに広がり続けています。

まさに、カードローンの主役は消費者金融から銀行へと移ったといえるでしょう。

このような背景から再び多重債務者の問題が社会問題としてフォーカスされることになりました。

 

2017年春にクローズアップされた銀行カードローンの社会的問題点

銀行系カードローンの融資量増加によって様々な問題が社会問題としてクローズアップされています。

自己破産件数の再増加

自己破産件数がピーク時とくらべて5分の1まで減少したことは、間違いなく改正貸金業法完全施行の賜物であるといえるでしょう。

しかし、2016年13年ぶりに自己破産件数が増加しています。

2016年の自己破産件数は64,347件と前年比1.2%増加しています。自己破産件数増加の背景には銀行系カードローンの増加や、銀行による返済能力のない人への過剰融資が指摘されています。

銀行側の営業に問題点

金融庁は2016年、銀行のカードローンの審査や営業実態を調査すると発表しました。

銀行のカードローン審査が収入や返済能力に見合ったものになっているか、行き過ぎた宣伝などがないかを調査するとしました。

銀行系カードローンに対する社会的な批判や懸念の声を受け、銀行の監督官庁である金融庁もようやく動いた形となりました。

日弁連の意見書と声明

日弁連は
①貸金業法改正による成果を後退させないため
②消費者金融の融資量減退と反比例して銀行系カードローンの融資量は増加していること
③消費者金融が保証という形で銀行を通して間接的に融資をおこなっているともとれる実態が存在すること
④銀行系カードローンの広告が行き過ぎていること
などの実態を鑑み以下の声明を2016年9月に以下の趣旨の声明を発表しました。

1.金融庁は銀行への監督指針の中で、貸金業者が保証を行う銀行無担保融資について貸金業法と同様に年収の3分の1以内までとすることを明記すべき
2.金融機関は顧客が年収の3分の1を超える借入を行わないように、審査体制を強化・厳格化すべき
3.国は、貸金業者が自ら融資を行う場合だけではなく、金融機関の保証業務を行う際にも年収の3分の1を超えることができないよう法律を改正すべきで

日弁連の意見書では、消費者金融融資量激減に伴い銀行カードローンの融資量が伸びた理由として、消費者金融が銀行による保証という形で間接的に融資を行っていると指摘しました。

貸金業法の趣旨を鑑みて、保証業務においても年収の3分の1以内という総量規制の強化を金融庁、銀行、国の3社に求めたという内容となっています。

続いて2017年4月に日弁連は上記意見書と同様の内容の声明を発表しました。

このような背景によってNHKクローズアップ現代をはじめとして各種メディアで銀行系カードローン融資の実態が取り上げられることとなり、銀行系カードローンの過剰融資の実態は広く知られるようになります。

2017年4月12日(水) 若者もシニアも破産急増!?銀行カードローン
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3959/

これを受けて銀行側のカードローンの自主規制という流れにつながります。

 

銀行側の対応

日弁連の意見書、メディアの批判などによって銀行も2017年4月から審査の厳格化や広告の見直しなどの対応を始めました。

最初に、全国銀行協会が各行に過剰融資の防止策を求めたことに対して、メガバンク3行は以下の対応をとると発表しました。

収入証明書の提出基準強化

メガバンク3行は収入証明書の提出基準を貸金業法と同様の「50万円超の借入」に引き下げました。

ちなみに以前は三菱東京UFJ銀行が100万円超から、みずほ銀行が200万円超から、三井住友銀行が300万円超から収入証明書の提出が必要であったことを鑑みると大きな規制強化であるといえます。

これにより、大手3行のカードローンの広告から「収入証明書不要」の7文字は消えることになります。

収入と融資額のバランスを自主規制

さらに、みずほ銀行は年収の対する融資量を年収の2分の1から年収の3分の1へ引き下げました。

収入証明書提出基準の自主規制とあわせて、みずほ銀行に関しては消費者金融並みの規制を行ったといえるでしょう。

他2行は収入と融資量の規制までは行っていませんが、収入証明書の提出基準を厳格化したことによって、実態として収入と融資量に見合った審査を行うといっても過言ではないでしょう。

銀行審査の実態においては、裏付けのない情報はほとんど考慮されません。つまり、300万円以内収入証明書不要であれば300万円以内の借入に関しては「収入に見合った借入かどうか」という視点は審査の際にはほぼ存在しません。

300万円借りた場合の約定返済額が仮に4万円であったとすると、審査の視点は「毎月4万円の返済に耐えうる人かどうか」です。これは個人信用情報から返済に問題がないと判断できれば審査に通過できるということです。

申込書に記載された年収が仮に虚偽であったとしても、個人信用情報に問題さえなければ収入証明書不要の融資額の審査においては、年収に見合った貸付がどうかは考慮されずに審査通過となっていたのが実態です。

このため、みずほ銀行以外の2行も収入証明書提出基準を厳格化したことによって、収入に見合った貸付かどうかを審査の際に考慮するようになったといえるでしょう。

広告規制

三菱東京UFJ銀行は子供の視聴が多い時間帯などはカードローンCMの放送を自粛すると発表しました。また、各社、総量規制対象外、収入証明書不要などの広告文言を自主的に規制する動きとなっています。

今後はこれらのメガバンクの自主規制の動きに追随する地方銀行やネット銀行も現れると想定されます。

しかし、融資量が伸びない地方銀行ではカードローンの収益源は非常に大きいと言わざるを得ません。筆者が勤務していた銀行では利息収入の半分はカードローンをはじめとした無担保消費者向け融資です。

営業基盤や収益力が脆弱な地方銀行はこれからますます厳しい状況に置かれることが予想されます。

 

銀行がカードローンを推進する背景

では、銀行はなぜこのようにカードローンを推進してきたのでしょうか?

歴史的な低金利

いうまでもなく今(2017年春時点)は歴史的な低金利です。バブル崩壊以降、日本はゼロ金利政策、国債価格の高騰によって、政策的な低金利となりました。ゼロ金利政策が導入は1999年です。

「銀行にお金をだぶつかさせれば銀行は融資を活性化し民間にお金が流れる。流れたお金で景気は拡大する。」この価値観がアベノミクスに代表されるリフレ派と呼ばれる人の考えです。

これによって、政府は金利を下げ、お金をどんどん刷り、いわゆる「お金を借りやすくする」状況を政策的に作ってきました。

銀行の変動金利は銀行同士がお金を融通しあう際の金利である「短期プライムレート」という金利に連動して決定します。そして、短期プライムレートは日銀が銀行へお金を貸し付ける際の金利である「政策金利」によって決定します。

ご存じのように、金融緩和策推進によって政策金利はここ10年以上0%金利となっています。さらに昨年は日銀の当座預金の1部の金利をマイナス金利まで導入しました。

また、ここ数年の国際的な不景気によって株式不安となり、安全資産とされる国債が買われています。

さらに、日銀の異次元金融緩和策によって、日銀は市中の国債を買いまくりました。今や国債発行残高の4割以上を日銀が保有しているという異常事態です。

このような理由から国債価格は上昇しています。国債価格が上昇すると、新発国債の金利は低下します。

銀行の固定金利はこの新発10年物国債の金利である長期金利に連動しています。

つまり、国債価格の上昇によって固定金利も低金利にあるのです。まさに、日本の低金利は変動金利、固定金利ともに政府が政策的に誘導してきたといえます。

昔は住宅ローンの金利すら10%前後であったこともあると筆者は銀行員時代よく耳にしました。そのころの金利は定期預金であれば7%程度の利息が付くことも珍しくありませんでした。

銀行は7%の利息を払っても3%の利ザヤを得ることができました。

しかし、現在、住宅ローンの金利は1%でも高いくらいです。中には0.5%台の住宅ローンも存在します。

預金金利はほぼ0%ですが、1%の住宅ローンを融資しても銀行が得られる利ザヤは1%です。

現在の金利情勢がいかに銀行の収益を苦しくしているかがよくわかります。

そのような情勢の中、10%を超えるような高金利が得られるカードローンは銀行にとっては大きな魅力です。

銀行がカードローンを推進する背景として、貸金業法改正のタイミングと重なって、低金利が加速したことをまず挙げることができます。

お金を借りたい消費者のニーズと収益を得たい銀行のニーズがうまくマッチして過剰融資につながったと考えられます。

金融商品取引法の施行により投資・保険商品の販売ハードルが上がった

低金利時代の中、銀行は投資信託や保険商品を販売して、大きな手数料収入を得ていました。

筆者が銀行に入行したころはまさに銀行が投資信託をバンバン販売していた時期で、ものすごい量の投資信託のノルマがあったと記憶しています。

投資信託は銀行にとって非常においしい商品です。販売した金額の3%程度を手数料として得ることができます。

1,000万円の住宅ローンを融資して金利2%であれば収益は20万円ですが、1,000万円の投資信託を販売すれば30万円の収益になります。

銀行とすれば顧客の預金を融資によって運用するよりも投資信託に変えてしまい、手数料収入を得たほうがおいしいことになります。

とはいえ、銀行員は投資に関してはど素人です。銀行員の中には「利息の高い預金みたいなものです」程度の説明を高齢者に行い、結果として元本は大きく欠損し、裁判にまで発展するような事例もあり、こちらも一時期社会問題化しました。

そのような背景の中、国は2007年9月に金融商品取引法を施行しました。

筆者もまさにその時期に銀行にいましたが、この法律によって、著しく投資信託や保険商品のようなリスク商品販売の手続きが煩雑化したのかを記憶しています。

高齢者への販売規制強化、リスク許容度(知識や投資経験)に応じた販売、元本欠損のリスクの説明等が必要になり、販売の都度、販売を可とした文章や、リスクについての説明内容を文章化しなければなりません。
筆者もA4用紙にびっしりとこれらの文章を記録したという記憶があります。

銀行としては事務コストの増大や、作業効率の悪化につながります。そのような中、貸金業法の改正によって、銀行は新たな収益減としてカードローンの販売強化へとかじを切ります。

事務コストやリスクの大きい投資信託や保険商品よりもカードローンのほうが利息収入も魅力的で銀行にとってはリスクもありません。

金融商品取引法が2007年に施行された後、順守の金融庁の監督が厳しくなってから改正貸金業法施行(完全施行が2010年)までの期間に無担保消費者ローンのノルマが増大したと、筆者は記憶しています。

こういった点からも金融商品取引法の施行もカードローンの過剰融資につながった原因(遠因)であると考えられます。

内需不景気によって融資量が伸びない

金融庁は景気拡大のために政策的に金利を引き下げ個人や企業が「お金を借りやすい」状況を作ってきました。

アベノミクスが象徴的な政策ですが、アベノミクスが始まった頃の地方銀行の営業現場の実態としては、異次元の金融緩和を始める前から銀行にはお金が余っており、積極的に融資をしたい状況でした。

しかし、お金を銀行が貸したい返済能力に問題がない優良企業ほど内部留保が充実しており、融資の必要性がありません。

また、長引く国内外の不況によって投資には消極的で、設備投資を行う企業はそれほど多くはないというのが現状です。

2014年8月に施行された消費税8%への増税前には住宅の新築も多かったと記憶していますが、それ以降は新築もそれほど伸びていません。

つまり、銀行本来の役割である、企業向け融資、個人向けの住宅ローンなどは民間が積極的にお金を使いたいという状況、つまり景気がよいからこそ起こる需要です。

国内でお金を使おうという動きが起きない限りは銀行本来の役割である事業資金や住宅ローンなどの融資量は増えないというのが、実際に銀行で勤務していた筆者の実感です。

そのため、銀行は融資量や収益確保のためにカードローンなどの収益性の高い融資を拡大していったのです。

金融庁の規制

バブル崩壊以降、銀行の不良債権の増大によって銀行の倒産が相次ぎました。金融不安を払拭するために金融庁は銀行向け監査を実施するためのマニュアルである「金融検査マニュアル」を策定しました。

この、金融検査マニュアルがバブル崩壊以降の銀行の経営方針のすべてを決定しているといっても過言ではありません。

金融検査マニュアルでは金融機関の資産である貸付金について正常先、要注意先、要管理先、破綻懸念先、実質破綻先、破綻先に区分し、そのリスクに応じて引当金を積むように求めています。

企業が突然倒産して貸しているお金が急に不良債権化して銀行の経営が突然悪化することがないようにしたものです。

金融検査マニュアルの大きな方針は、銀行がリスクに見合った融資を行っているかどうか、取引先のリスクをしっかり把握しているか、リスクの管理は適正かどうかです。

銀行にとって官公庁の言うことは絶対です。リスクの高い融資を実行して金融庁検査で指摘を受けるような融資を銀行は行わなくなりました。

お金を貸しても問題ない企業に融資を行い、本当にお金が必要なリスクの高い企業への融資には消極的となり、企業向け融資は景気の縮小とともに伸びなくなっていきます。

こちらも新た収益源として銀行がカードローンを推進している大きな要因です。

保証会社の存在

銀行は金融庁の金融検査マニュアルに則った指導のもと、リスクを取る融資は行わないようになりました。

このため、事業性融資であれば信用保証協会の保証をつけて融資を行い、住宅ローンであれば保証会社の保証をつけて融資を行うのが一般的です。

保証協会や保証会社の保証さえ得られれば貸しているお金にもしものことがあっても銀行は保証協会や保証会社から融資金の返済を受けることができます。

このため、保証協会や保証会社の保証がある融資については銀行にとって安全資産で、金融庁からリスク管理は大丈夫か?と指摘を受ける心配もありません。

銀行は保証を得ることができればリスクはゼロですので、審査の基準は「保証が得られるかどうか」です。実際問題、実質的に審査を行っているのは事業資金であれば信用保証協会で、個人ローンであれば保証会社です。

特にカードローンの保証会社の審査基準は基本的に「貸したお金が返済されるかどうか」だけと言っても過言ではありません。

途中で返済ができなくても、収益ベースに乗る一定年限だけは返済に耐えうると判断できれば審査に通過できることもあります。

銀行も自分たちで審査を行えば「この人にこれだけ融資を行って、この人はこれからの生活をやっていけるかどうか」という視点で審査を行います。

しかし、自分たちで審査を行っているわけではないため、審査には無責任。とにかく数多くの案件を保証会社へ保証依頼するというというのが仕事のようになってしまいます。

保証会社の保証さえつけば融資を行い、審査を行うのは保証会社という銀行にとっては営業に邁進すればよいだけの状況がカードローンの過剰融資を生み出したとも考えられます。

 

過剰融資とされる状況は今後どうなる?

日弁連の意見書や報道各社から、銀行カードローンの過剰融資に懸念の声が上がっています。実際に銀行も自主規制を強化する動きとなっていますが、過剰融資といわれた今の状況は、今後どうなっていくのでしょうか?

返済不可能な増額融資は改善する方向か

銀行からカードローンの増額を積極的に提案しているという実態があります。

増額とは、現在カードローンを借りている人の限度額がいっぱいになったら、限度額を拡大するという手続きです。

一時期、メガバンクはこの増額の営業をさかんに行っていました。

電話やメールなどで「増額しませんか?〇〇万円までなら増額できますよ」という営業です。

銀行からすれば新規で顧客を探すよりも、今契約しているカードローンの限度額を拡大したほうが、営業効率がよいといえます。

すでにカードローンを利用している人のほうが、新規の顧客を探すよりも確実に「お金を借りたい」というニーズが存在するためです。

銀行はカードローンを契約して半年以上の利用実績があり、返済に遅れがない人へ積極的に「増額しませんか?」と提案を行ってきました。

年収が低くても返済に問題がないと判断すれば追加融資を行い、場合によっては年収の倍以上の貸付を行っている実態もあるとの報道も少なくありません。

今後、日弁連の意見書から追加融資を自主規制する動きにはなってきることが考えられます。

カードローンは最初の契約時は年収を超える貸付を行いませんが、返済実績を積み重ねていくうちに銀行の信用を得て、増額を繰り返し、気づいたときには返済不能な金額まで借金が増えてしまうものです。

増額が規制できれば、年収と比べて過剰な貸付が行われることが防げるかもしれません。

銀行員のノルマは変わるか

先ほど述べたように、銀行は保証会社の保証を得ればカードローンの融資を実行します。銀行が行うカードローン審査など形だけのものにすぎません。

そのため、銀行員の仕事はカードローンの案件をとってくることです。筆者の勤務していた地方銀行ではカードローンは黙っていても申し込みはありません。営業担当者自ら案件を探してこなければなりません。

取引先企業の従業員、すでに融資を行っている人、クレジットカード利用者など、ありとあらゆる人を回った記憶があります。

筆者が現役のころ1日1件は無担保消費者ローンの申込書をとってくるようにというかなりきついノルマがありました。

組織全体がそのような体制の中で、営業担当者も「この人は返済や生活が大丈夫か?」という審査には当たり前の視点はありません。とにかくお金のない人、お金を借りたい人を探して申込書とってくることが仕事になってしまいます。

ましてや銀行は審査を行わないため尚更です。

このような銀行全体の営業体制が変化すれば過剰融資は減っていくのではないでしょうか?

 

本当に銀行発の過剰融資なのか?

銀行の営業に問題があることは間違いありません。しかし、実際に銀行が過剰融資を生み出しているのでしょうか?また、消費者金融ピーク時と比較しても過剰な融資とはいえるでしょうか?

カードローンを生活の糧にしている人からカードは奪えない

ただし、銀行も必要もない人に無理やり貸し付けているわけではありません。お金を必要としている人にあくまでも提案を行っているだけです。

実際に、給料日までカードローンで生活し、給料が入ったらカードローンを返済し、またお金が底を尽きたらカードローンを利用するというサイクルの人も存在します。

そのような人へはいくら銀行カードローンに規制をかけたとしてもニーズはなくなりません。

また、東北地方などでは、月収が12~3万円のシングルマザーの仲間うちでは当たり前のようにカードローンを利用しているといい実態もあるとの報道も目にました。

いつか限度がくるものなのですが、そのようなことは生活のためには考えていられないという実態も存在します。

銀行の営業体制や審査に問題あることは間違いないですが、消費者金融から借りることができなくなった人が生活のためにやむなく銀行系カードローンを利用しているという実態は確実に存在します。

総額は減少している

では、銀行系カードローンの融資量拡大によって国全体で無担保ローンを利用する人は増えたのでしょうか?減ったのでしょうか?

実際には大幅に減少しています。

消費者金融の無担保ローンの融資量のピークは2005年で約17兆円、銀行カードローンは4兆円弱です。

一方2016年の消費者金融融資残高は4兆4千億円です。

いくら銀行のカードローンの融資量が増加傾向にあり2016年現在で5兆4千億円と言っても総額でみれば、3分の1に減少していることから、それほどまでに銀行が過剰融資を行っているとも言えないのが実態です。

 

新規融資を簡単に行わないことが多重債務や過剰融資の予防につながる

カードローンを1度契約したことがある人の多くが実際に経験したことがあるかもしれませんが、カードローンはひとたび契約してしまうと、自分が新たな財布を持ったかのように錯覚してしまいます。

本当に生活に必要な資金だけを借りている人も中にはいると思いますが、実際には、カードローンを借りたことによって、生活レベルが本来の自分よりも上がってしまい、気づいたときには限度額に達しているという人が多いのではないでしょうか?

しかし、限度額いっぱいになったときには大変です。
①カードローン残高がある間の生活レベルを落とすことができない
②限度額いっぱいになった後は返済金の負担で、契約以前よりも生活は苦しくなる
この2つの問題点を解決するためには新たなカードローンを借りるしか方法がありません。

2つ目のカードローンに手を出すと、今度は以前よりも限度額に達するのは早くなります。

2本目のカードローンの借入には1本目のカードローンの返済金も含まれているためです。

これが3本目、4本目と増えていく人が多重債務者と呼ばれる人の典型です。やがてどこかの時点がカードローンの審査に通らなくなれば、債務整理や自己破産を行うしか方法が無くなってしまいます。

非対面とか、WEB完結とかあまりにも簡単に新規借り入れができるという点にカードローンの問題があると考えます。

普通、借金をするときには何を買うか、本当に必要か、返済は大丈夫か、もう少し貯金を頑張るかなどの熟慮を重ねて借金に申込ます。

しかし、現在のカードローンはあまりにも簡単に申込ができ、家族にも秘密にできるため、新規の契約が簡単すぎるのです。

このお手軽さこそ、多重債務の始まりであると筆者は考えます。

何かを買うための融資は経済の発展につながります。これが銀行本来の役割ですが、多重債務者の2本目以降の借金は借金返済のための借金です。

このような借金は銀行本来の役割ではなく、社会のために何も貢献できません。

 

構造的な背景で需給のバランスが取れている

銀行側としても、カードローンのような融資が銀行本来の役割ではないこと、いつかこのような収益体制にも限界が来ることはわかっています。

しかし、銀行としても営利企業である以上は収益を上げなければならないという事情もあります。

繰り返しになりますが、筆者が勤務していた銀行の利息収入のうち半分はもはやカードローンなどの無担保消費者ローンからのものです。

銀行も簡単にカードローンの営業を自粛というわけにはいかねいでしょう。

なぜ、銀行の経営はこれほど苦しくなったのでしょうか?

少子高齢化による地方や日本全体の衰退

いうまでもなく、現在の日本は少子高齢化です。東京オリンピックが行われる2020年には、日本は3人に1人が高齢者になる本格的な人類史上未曾有の超少子高齢化社会に突入するといわれています。

当たり前ですが、車も家も若い人のほうが圧倒的に多く購入します。

筆者が勤務していた地方銀行では、若い人はみな東京、残っているのは高齢者だけという状況で、地方からは人口がどんどん流出していくという状況です。

そのような中、2030年~40年の間に地方都市の半分は消滅するという推計も存在するほどです。

企業経営者からしてみれば、今から10年~20年の間に消滅するといわれている都市に何億円もかけて設備投資を行う決断はよほどリスクが高いといえます。

自治体のケアをどこまで受けられるか、従業員が確保できるのかが不透明です。

だったら人件費の安い海外に投資を行ったほうがよいという判断もうなずけます。

また、若い人が少なくなれば当然ながら住宅ローンや自動車ローンも伸びません。

日本の超少子高齢化にともなう地方の消滅という構造的な問題によって、銀行は本来の役目である事業資金融資や住宅ローンが伸びません。

新たな収益源を探すためにカードローンを推進するのはある意味当然といえば当然です。

会社に融資ができないから景気が拡大しない、景気が拡大しないからお金がない

上記の事情によって、本来の役割である企業の設備投資が伸びません、設備投資が伸びないから銀行の融資も伸びません。

また、設備投資は雇用や消費に大きな貢献をもたらすものです。設備投資が伸び、従業員の給料も上がれば景気は拡大します。

景気が拡大すれば、その市場を狙って新たな企業がそこに設備投資を行います。これが景気の好循環です。

しかし、現在の日本は完全のその逆です。

企業は投資を行わすに内部留保を行い、格差は広がります。

銀行は設備や住宅ローンに融資ができないために、格差の下の部分にいるお金のない人に高金利のカードローンを貸し付け、お金のない人はますます貧しくなるというのが現状です。

現在、銀行カードローンの過剰融資が問題となっていますが、ことの本質は銀行が本来の役目で収益を上げることができない構造となっていることにこそ問題があるように筆者は感じます。

 

カードローンの過剰融資はいずれ収束する

少し大きな話になりましたが、現在銀行がカードローンを推進している真の原因は日本の構造的な問題を原因として銀行が収益を上げることができないためです。

今や銀行にとってカードローンは大きな大きな収益源です。

ここに規制をかけるということは銀行が収益を上げることができないということであるため、全国銀行協会が過剰融資の対応を各行に依頼したところで、銀行は簡単にカードローンの推進をやめないでしょう。

しかし、カードローン営業の実態はお金がない人をますます貧しくしているだけですので、いつかはカードローンの伸びにも限界が来ます。

もしかすると、銀行が自主的な対策を講じずに自己破産者がこのまま増加していった場合には法的な規制がかかるかもしれません。

いずれにせよ、収益力の乏しい地方銀行は特にこれからは厳しい時代がやってきます。

銀行融資の本来の役割は経済を拡大できる能力のある人に融資を行い、その資金で拡大した経済で生まれる新たな需要にさらに融資を行い、地域経済を資金という血液で活性化していくことにあります。

しかし、日本の構造的な問題から融資は伸びない状況です。

今は、短期的な収益目当てでカードローンをはじめとした無担保消費者ローンを推進していますが、このローンは経済を拡大させるためのローンではないため、いつかは収束するでしょう。

地方銀行を中心として銀行にとって大きな収益源であるカードローン推進を簡単にはやめることはできません。しかし、カードローンという融資が持つ本来の意味を考えると無制限に拡大していく必然性はありません。

筆者は融資量の拡大はいずれは収束すると考えます。

投稿者プロフィール

元銀行マン・敏腕さん
元銀行マン・敏腕さん
地方銀行に10年ほど勤務し、ファイナンシャルプランナー、証券外務員の資格を有しています。個人向けでは、住宅ローン、消費者ローン、保険、投信等の販売をひと通り経験し、法人には事業資金の貸出を行っておりました。現在は飲食店経営とコンサルティングで独立起業しております。

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